2012年8月1日水曜日

お前は何も分かっていない

台風の影響が出だした。
なのに俺は大阪。

でもあきらめるわけにはいかない。
オンヨネの梅ちゃんにお願いして明日和歌山に行く事にした。
同じオンヨネの稲ちゃんにボードを借りる。
なぜなら梅ちゃんのボードは俺にとって薄すぎるのだ。
稲ちゃんはまだビギナーで俺にサーフィンの事をいろいろ聞いてくる。
そんな彼のボードを借りる俺に「田村さん、俺のボードは6'2"で厚いボードですよ」と。
俺はそういうボードを探しているのだ。



以前サーフィン業界で働いていた頃、年2、3回は海外出張があった。仕入れや展示会がメインだったが、その際は取引先の社長の家に宿泊して生活やサーフィンをともにした。
仕事への情報収集もたくさんできたが、自分にとってのサーフィンライフの原点にとってもたくさんいい事を学べたと正直思う。

メキシコにその社長とサーフトリップ行ったときに彼は「明日はデカいぞ」って興奮して俺に言った。
海外は日本よりサイズは十分あるので、いつも大きめのボードを持っていく事にしていた。
「おいボードあるのか?」
「うん、おれは6'4"を持ってきたよ」
「マコト、お前は何にも分かってない。そんなボードじゃ短すぎるよ」

その時俺が彼に借りたボードは7'0"。彼は7'6"。
波のサイズは8フィートにもなり、俺はそのボードで命拾いした。
俺よりもずっと体重がある彼のボードは厚さもあり、ドルフィンスルーはほとんどできず、デカいセットを喰らうときはボードに一度上ってそこからダイブしてそれを過ごした。




日本では俺が普通のボードよりボリュームがあるボードに乗っていると必ず言われるのは、「ズルい」とか「ラクしている」とか。
海外でそんな事は一度も言われた事がない。
いったいどこからこんな事になってしまったのか?

海に入っていても、まともに乗れる人は大勢入っている割りにはほんの一部。コレは自分が乗れている自慢ではなく、本当に異常である事だと思っている。
たくさんのサーフショップに伺う事が多いが、その事を理解していないお店があるのも事実。いや、分かっているけど目をつむっているのかもしれない。
サーフィンというものを楽しくさせる事も業界にとって大切な基本と感じている。

明日は関西の海に向かう。
楽しいサーフィンができる事を願って。